秋は、座る…
今年9月のブログで座禅体験の話を書かせていただいた。
私は、現在も参禅を続けている。
今回は、私の参禅体験を体験記として詳しくお伝えしてみたい。
自宅からそう遠くないところに曹洞宗の禅寺があり、
毎朝(木曜日を除く)5時30分より“暁光座禅会”が行われている。
9月から定時の会社勤めがなくなって、日中の時間も自由になった。
心の余裕が出来たためか、早起きにも抵抗がなくなった。
たとえ、寝不足であっても4時半を過ぎると自然と目が覚める習慣が付きつつある。
車でまだ陽の明けない夜道を禅寺に向かう。お寺に到着し、僧堂(座禅堂)
に入ると“ぴしりっ”とした気持ちになる。5時30分になると3回釣鐘が鳴らされ座禅が始まる。
足の組み方は、結跏趺坐(けっかふざ)と呼ばれる方法である。これはあぐらをかいて、
右の足を左のももの上に、左の足を右のももの上に置き、足の甲でおさえて
足の裏を上に向けて組むものである。(片方だけ乗せる方法でも良いとされる)
お尻の下には、座蒲(ざふ)と呼ばれる丸く高さのある座布団がある。
座っている時間は、45分間。線香1本が燃え尽きる時間とされている。
座禅を始めた頃はとにかく足の痺れ、痛さが気になって仕方がなかったが、
5~6回位続けた頃からそれも大して気にならなくなった。何よりも僧堂では
「自分1人だけではない」という気持ちで頑張れる。30分位すると両足の痺れる
感覚も癒えて少しずつ温かい感覚になってくるから不思議だ。
お寺の日課として毎朝5時54分になるとその日、暗黙で決められた参禅者が梵鐘を鳴らす。
梵鐘は、45秒毎に9回衝かれる。座禅を組みながらお寺の鐘の音を聴くことになる。
そして座禅開始から45分過ぎると1回釣鐘が鳴らされ、座禅が終わる。
今の時期、夜が明ける直前のその時間は、まわりが淡く白々となってくる。
座禅が終わると本堂に集まって、住職とお経を唱和する。
私たちは腹の底からお経を発する。清々しい気分になる。
20分程で読経が終わると、参禅からスタートした朝の業が全て終了する。
時々住職の説法を聞くこともあるが、その後参禅者は居間に移り住職を囲んで朝のお煎茶を頂く。
居間越しに望める庭の木々達が輝いて見える。穏やかな時がゆっくりと動いていく。
だから座禅はやめられない。
曹洞宗の開祖、道元禅師が示された修行は
24時間・365日・一生涯、ぶっ続きの修行といわれている。
実りの秋は、何かを打ち込める時節ともいえる。少なくとも早朝の少しの時間を
各々修行として時間を作ることも悪くないだろう。
🔽西明寺について
https://yaokami.jp/1155833/
🔽【動画】坐禅を日常に 毎朝5:30〜 暁天参禅会 西明寺(三条市)
https://youtu.be/aB6qkJEfJU4?feature=shared