独りの時間の使い方 その2
3月15日掲載に引き続き“独りの時間の使い方 その2”として
自身の独り暮らしの経験を累々と述べてみたい。今回は、日常生活の家事等に係る内容である。
実は、この年齢になって家事一斎を妻に任せきりの生活を通してきた。
独りになると洗濯機の操作等必ずしなければならない家事がある。妻から洗濯機の
操作を詳しく聞き、その最新の操作機能を知り、その便利さに驚いてしまった。
洗濯機の表示パネルは、多くの機能とそして、選択が可能で、指で操作指示する前に
頭が混乱してしまった。消費者ニーズにくまなく対処したとする多くの機能は、
我々高齢者にとっては、混乱を招くようである。
次に家事の中心を成す食事の確保は、ことも有ろうに基本自炊することを掲げてしまった。
妻、家族に宣言したからには、これで突き進むしかない。自炊の理由としては、
どうもお惣菜の食味になじめない。最も今まで妻が小まめに日常の食事を作って給して
くれたために総菜を食べることは無く、たまに口にする総菜のあの舌に絡みつくような、
塩味と甘味の濃さには、どうしても好きになれなかった。独り暮らしを余儀なくされた、
唯我独尊の我がまま親父の独り言である。(自嘲…)
さて、自炊を決め込んだ以上、その覚悟と調理に関する準備が必要である。
たまたま、料理好きな友人に思い切って相談してみると、調理器具の大切さを説かれ
「圧力鍋」を勧められた。「圧力鍋」は、一般調理器具に比べ短時間の調理が可能であり、
万能調理機具であることが分かった。私は、躊躇することなくネットで「圧力鍋」を購入した。
「圧力鍋」は、海外製T社が高価であったが、私は、手頃な価格の地元三条のP社製に決めた。
私は、具体的な「圧力鍋」調理の具材を野菜にした。栄養価の高い野菜が多く摂れるからである。
そして、鍋の野菜を水を加えない調理(無水調理)に挑戦した。具材である野菜を大まかに
切って鍋に突っ込み、パッキンに覆われた密閉式の蓋で閉め、強火で沸騰し蒸気が上がってくるまで
待つ。沸騰後は、弱火で、素材の内部まで熱を行き渡らせる。この時間が加圧調理時間、
「圧力鍋」であるからこそできる調理法である。
私が最初に挑戦した、野菜だけの水を加えない料理は、大成功。
生野菜とは比べ物にならない程に柔らかい多くの野菜類(根菜等)を摂ることが可能である
と実証できた。「圧力鍋」調理法を覚えた私は、その後多くの買い物時間を
野菜生鮮食品売り場に費やすことになった。それからの私の独り時間は、「圧力鍋」と
出会ってから充実していった。事は言うまでもない。