寺子屋”ZEN”は新潟県三条市の工具メーカーに勤務40年の丸山善三がお届けするWebメディアです。

歴史を学ぼう

地方史を知ること

皆様、暑中お見舞い申し上げます。暑いですね…。昨今の酷暑がだんだんとその強さをあげているように感じられるのは私だけではないでしょう。

先般、夕方の散歩でふと空を見上げていたところ見事な入道雲(積乱雲)を見た。それは、東の空から湧き上がり徐々にその姿を変えていった。しばらく立ち止まってその様子を観察していた。短い時間ではあったが、何か得した気分になった。それにしても大人になってからというもの目線をあげて空を見ることもなくなってしまった。後で調べてみたところ夏の入道雲の発生は、大気が不安定であることのサインと書いてあった。案の定お盆を境として全国各地で激しい豪雨が観察されて警戒情報が飛び交った。皆さん十分お気をつけいただきたい。まだまだ夏は続く。

さて、小生も常勤を退いてからは、県外に出張することもなくなった。この機会にと歴史の痕跡(寺社仏閣等)を求め新潟県内を歩き始めた訳である。そんな折に、地元の歴史を学ぶ会の存在を知った。「三条歴史研究会」である。

当研究会は、年1回会報誌を発行し、現在は、第24号を重ねた。毎回、地方史の愛好家たちが得意な分野の課題を投稿し『三条歴史研究』誌として市民のみならず県内、全国に広報している。更に毎週第三日曜日には、テーマに沿った市民講座も開かれている。私も早速先週、「古文書を学ぶ」講座に参加してみた。講座からして難しそうなイメージを抱いてしまうが、内容は決して専門的な堅苦しい授業ではなく受講者が古文書の実例を解きながら講師先生が解りやすく説明してくれる。これだと数回続く講座も何とか最後まで続けられそうである。

さて、私達が学校で学んだ「歴史」というとその時代の顕著な改革、事件などの内容を捉えたり、年号を暗記するような試験等を目的とした内容に偏りがちになっていた。“本来の「歴史」を学ぶ” 重要な意義は、過去の出来事から学び、未来に生かすことであると思う。つまり歴史は単なる過去の出来事を覚えるための科目ではなく、過去にどのような選択がなされ、それがどのような結果を生んだのかを知ることで、今後の意思決定に役立てることができる。さらに、歴史は、私達のアイデンティティを理解する基本的な力を与えてくれる。自分の国や地域の歴史を知ることで、自分達がどのような背景を持っているのか、どのような価値観が形成されてきたのかを再認識することができる。

以上からも先ずは、自らが生活の基盤としている地域、街の歴史を掘り下げてみることにトライすることは、決して損にはならないと思う。

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